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マンション売却にかかる平均期間は3か月が目安!早く売るためのポイントは?

マンションを売却する場合、部屋を売りに出して買主を探すため、売買契約が成立するまでに数か月程度かかるのが一般的です。
またマンションの売却期間は、築年数や立地などの影響を受けます。

本記事では、平均的なマンションの売却期間だけでなく、早期に売却する方法や売却期間が長引いた場合のデメリットについても解説していきます。

遠鉄の不動産・浜松北ブロック長 影山 裕紀(かげやま ひろき)


宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、3級ファイナンシャル・プランニング技能士、ITパスポート

マンションの売却期間は「3か月」前後が目安

マンション売却 期間

マンションを売りに出してから売買契約が成立するまでの期間は、3か月前後が目安です。

公益財団法人東日本不動産流通機構の調査(※)によると、2020年における中古マンションの登録から成約に至るまでの日数の平均は88.3日でした。
(※)公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年)

ただしマンションの立地や築年数など、条件によっては売却期間が半年以上かかることがあります。
またマンションを売りに出す準備期間や、売買契約が成立してからマンションが買主に引き渡されるまでの期間を合わせると、4か月〜半年ほどかかります。
マンションを売却する場合は、余裕を持ってスケジュールを立てることが大切です。

マンションの売却ステップごとにかかる期間

マンション売却 期間

マンションを売却する流れと、所要時間の目安は以下の通りです。

売却の流れ 所要期間の目安
不動産の売却査定 1週間〜1か月ほど
不動産会社選び(媒介契約)
売却プラン決定(売却活動準備) 1週間前後
売却活動 1〜3か月ほど

(売れるまで)

内覧対応
希望者との条件交渉対応
売買契約 1~2週間ほど
決済・引渡し 1〜2か月ほど

売却活動は、買主が見つかるまで終了しないため、長期化することがあります。
決済・引渡しは、売主と買主の引越しスケジュール次第で期間が長くなる場合があるのです。

マンションの売却期間に影響を与える要因

マンション売却 期間

マンションの売却期間に与える要因は、以下の3点です。

  • 築年数
  • 立地や周辺環境
  • 間取りや専有面積

それぞれ売却期間にどのように影響するのか、1つずつ確認していきましょう。

築年数

マンションの築年数は、売却価格だけでなく売却期間にも影響を与えます。

一般的に、人気のある築年数の浅いマンションは、スムーズに買い手を見つけられることが多いようです。
しかし築年数が経過したマンションは、経年劣化によって魅力が減少するため、買い手が見つかりにくく売却期間も長くなるのです。

ただし築古のマンションであっても、外壁や廊下が適切にメンテナンスされていたり、お部屋が魅力的にリフォームされていたりすると、短期間で売却できる可能性があります。

立地や周辺環境

マンションが建っているエリアや、周辺にある施設なども売却期間に影響します。

駅やバス停などが近く、交通機関を利用しやすい場所にあるマンションは、通勤や通学がしやすいため、需要が高く売却期間も短い傾向にあります。
特に、以下の条件のいずれか、もしくは複数当てはまっていれば、高い需要が見込めるでしょう。

  • 駅からの距離が10分以内
  • ターミナル駅にアクセスしやすい
  • 治安が良いエリアにある など

また近隣にスーパーやコンビニ、病院、学校など、人々の暮らしに欠かせない施設があるマンションも、短期間で売却できるようです。

間取りや専有面積

いくら築年数が浅く、利便性の高いエリアにあるマンションでも、間取りや専有面積が購入希望者の生活背景に合っていなければ成約は難しいでしょう。

専有面積とは、マンションの玄関やバルコニーなど、共用部分を除いた「専有部分」の面積です。
周辺にあるマンションと比較して、専有面積が過大であり価格も高い場合は、売却期間が長くなるかもしれません。

また以下の条件のいずれか、もしくは複数当てはまる、間取りが個性的なマンションも売却期間が長期化する傾向にあります。

  • 部屋の形が独特
  • バルコニーが広すぎる
  • 収納が多すぎる など

このように間取りや専有面積が、売却するマンションに住む人の家族構成やニーズに合っていなければ、売却期間は長引いてしまうのです。

マンション売却を早期に成功させるポイント

マンション売却 期間

「マンションをできるだけ早く売却したい」と考えている方は、以下の3点を意識して売却活動を行うと良いでしょう。

  • 適正価格を見極める
  • 条件の合う不動産会社を選ぶ
  • マンションの手入れを徹底する

適正価格を見極める

売却活動を始める前に、マンションの周辺にある間取りや専有面積などの条件が似た物件の価格相場を調べましょう。
価格相場を調べることで、適正な売り出し価格に設定できます。

マンションが早く売れたとしても、売却価格が相場よりも安くては意味がありません。
またマンションの売り出し価格を高く設定しすぎると、いつまで経っても買い手が見つからず、値下げをしなければ売却できなくなる恐れがあります。

条件の合う不動産会社を選ぶ

マンションをはじめとした不動産の売買契約には、不動産や法律の専門的な知識が必要であるため、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。
マンションの売却が成功するかどうかは、不動産会社選びで決まると言っても過言ではありません。

不動産会社は、大きく分けて「大手不動産会社」と「地域密着型の不動産会社」の2種類です。
大手不動産会社は、全国にネットワークを持ち、財務基盤も安定しているため、信頼感があります。
一方で地域密着型の不動産会社の多くは、地域の情報に精通しています。

マンションの売却に関するノウハウや提供しているサービス内容は、不動産会社によって大きく異なります。
規模を問わず複数の不動産会社に相談し、信頼できる業者に仲介を依頼しましょう。

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マンションの手入れを徹底する

マンションの売却期間中は手入れを徹底し、お部屋をきれいな状態に保ちましょう。
手入れが行き届いていないと、購入希望者の印象が悪くなり、買い手も見つからず、売却期間が長引いてしまう恐れがあるためです。

マンションを売却する場合、先に売却活動を行い買い手が見つかってから新居を探す「売り先行」をされる方が多いです。
売り先行では、マンションに住みながら購入希望者の内覧対応をするため、お部屋の中を掃除し、家具や荷物を整理整頓することが大切です。

マンション売却の期間が長引くのはデメリットが大きい

マンション売却 期間

マンションの売却期間が長引くと、以下2点のデメリットが発生します。

  • 「売れない物件」の印象がつく
  • 売却価格が下がる

「売れない物件」の印象がつく

マンションの売却期間が長引き、購入希望者から「売れ残っている物件」というイメージが付くと、ますます売却が困難になります。

マンションが売れ残る場合、売り出し価格が相場からかけ離れているかもしれません。
売り出し価格が相場よりも高ければ、早急に価格を見直しましょう。

売却価格が下がる

購入希望者から「売れ残り物件」の印象を持たれてしまうと、売却価格を相場以下にしなければ、マンションの買い手が見つからないかもしれません。
また売却価格を頻繁に値下げしてしまうと「もう少し待てばさらに値段が下がるかもしれない」と購入希望者が考えてしまい、売却価格をさらに下げなければならない事態に陥るでしょう。

早期に売却したい方ほど、周辺にある条件が似たマンションの価格を調べ、適正な価格に設定して売り出すことが大切です。

早期売却なら「買取サービス」も検討しよう

転勤や住み替えなどの理由で、早くマンションを売却したいと考えていても、立地や間取りなどによっては困難な場合があります。
できるだけ早くマンションを手放したいのであれば、不動産会社による「買取サービス」の利用も含めて検討すると良いでしょう。

買取サービスは、不動産会社がマンションを買い取ってくれます。
仲介とは異なり売主を探す必要がないため、早期でマンションを売却できるのです。
ただし不動産会社に買い取ってもらった場合、売却価格が相場の7割程度となるのが一般的です。
売却価格と売却期間のどちらを優先させるか考えたうえで、所有するマンションの条件に適した方法で売却しましょう。

【まとめ】マンション売却は早期に成功させよう

マンションの売却期間は、3か月程度が一般的です。
ただしマンションの築年数や立地、間取りなど、さまざまな要素が影響することで売却期間は変動します。

マンションを早期に売却したいのであれば、周辺にある類似物件をもとに適切な売り出し価格を設定しましょう。
また「信頼できる不動産会社を選ぶ」「マンションの手入れを徹底する」なども、マンションを早期に売却するポイントです。

特に不動産会社選びは、マンション売却の成功を左右します。
早期にマンションを売却したい方や、マンションの売却期間を長引かせたくない方は、売却実績が豊富な不動産会社に相談すると良いでしょう。
(執筆者:品木 彰)

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