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物件見学の基本と内見で確認するべきチェックポイントとは

  • 2020.02.13
  • 2023.07.07
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住宅購入の検討も中盤戦に差し掛かると、いよいよ候補物件に実際に足を運んで現地を直接チェックするようになってきます。
内見・内覧と呼ばれる住宅の現地チェックを、効率的に、抜け漏れなく行うために必要なポイントを簡潔にまとめました。
内見・内覧に行く際は、この記事をブックマークしてチェックリスト代わりにしてみてください。

遠鉄の不動産・浜松ブロック長
石岡 靖雅(いしおか やすまさ)


宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、相続支援コンサルタント、家族信託コーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

住宅の物件見学・内見・内覧を行う理由

業者によって物件見学・内見・内覧などと呼び方は異なりますが、意味はどれも同じです。
すべて物件に足を運んで中に入り、細かいチェックをすることを指します。
不動産会社に問い合わせて予約をし、担当者に同行してもらって行います。

目的が明確であれば、より効率的な見学をすることができます。
内見・内覧を行う理由は、次のように考えると良いでしょう。

  • 具体的な生活のイメージをつかむ
  • 文字情報だけでは分からない現場の良し悪しを判断する
  • 公開されている情報に不備や齟齬がないか確認する

次に、現地でチェックするべき項目を整理します。

物件見学でチェックしたいこと

「雰囲気」などの感覚的な要素ももちろん大切ですが、長く付き合うことになる住宅ですから、後悔のないように次の項目は必ずチェックするようにしましょう。

日当たり

たとえ南向きの物件であっても、設計や周辺の環境によって実際の日当たりは異なります。
洗濯物に日は当たるのか、部屋の中に明かりが入るのか、を確認しましょう。

間取り・広さ

図面だけ見ても分からないことはたくさんあります。
また、稀に図面と実物が異なる場合もありますので、比べながらよく見てみましょう。

生活動線

そこに住んでいることをイメージして、自分や家族がどのように家の中を動くか、実際に歩いたり座ったりしてみましょう。
廊下が狭かったり、交通が多いところですれ違えなかったり、階段の角度が急だったり、視界が悪かったり、という点が見えてきます。

におい

周辺の環境や建築資材などによって生じるにおいは、現地に行かなければ分からないポイントの一つです。
換気扇やエアコンを付けたり、窓を開けたりして確認しましょう。

窓やドアの建付け

たとえ新築であっても、窓やドアの建付けに問題があることはあります。
中古物件であれば、なおさらです。
購入後に気付いても対応してもらえない可能性があるので、収納設備も含めて、「動く部分」はすべてその可動を確認する必要があります。

風通し

これも、図面では分からない要素です。
季節や時間帯によって異なるものなので100%の確認はできませんが、せめて「窓を開けても空気が流れない」というようなことがないようにしましょう。

眺望

景色の良いエリアだったり、窓などの開口を多く設けている物件だったりしても、目の前に隣の建物がそびえたっていたら台無しです。
また、住宅からの眺望は毎日見ることになる景色ですから、不快なものがないかも確認する必要があります。

収納

自身の生活スタイルと、現在の住宅で使っている収納スペースをイメージ、十分な設備があるかチェックしましょう。
また、生活動線の中でのアクセスのしやすさも重要です。

水回り

内見・内覧の際にはほどんどの場合、実際に水を出してみることができます。
排水の流れが悪いところはないか、水漏れはないか(配管部分まで見ることをおすすめします)、シャワーの水圧が弱くないか、などを確認しましょう。

コンセントの位置や数

コンセントは簡単に増設することができませんので、自分の生活スタイルに合った位置に設置されているか、十分な差し込み口があるかは必ず確認し、図面にメモしておきましょう。

携帯電話の電波

持っている携帯電話に十分な電波を確保できているか確認しましょう。

部屋の傾き

特に新築などでは考えにくいですが、稀に物件が傾いていることがあります。
水平器やビー玉などを使って、傾きがないか調べましょう。

設備の稼働

インターホンやガス給湯器など、備え付けの器具の可動は事前に確認しましょう。

遮音性

物件の中と外の、それぞれに立ってみて、音の響き方をチェックしましょう。

外壁、基礎の状態

物件の裏まで周って、外壁の状態や基礎にヒビが入っていないかをチェックします。

生活施設

買い物や病院など、利用することになる施設へのアクセスは、現地から直接移動して確認しましょう。
距離が近くても踏切があって辿り着くのに時間がかかる、というようなケースが考えられます。

近所

静かな生活をイメージしているのであれば、小さなお子様や犬のいるような家庭が周辺にあったり、人通りの多い道路や施設が近くにあったりしないかをチェックする必要があります。

交通関係(電車、バス、自家用車)

利用を想定している交通機関へのアクセスは、実際に足で確かめなければなりません。
「駅徒歩○○分」に間違いがないか確認しましょう。

工事の状況(建築中の場合)

新築物件の工事中に内見をする場合、工事がどのように進んでいるか、建築業者が中でタバコを吸ったりゴミを捨てたりしていないか、なども見てみましょう。

図面との差はないか

図面と実際の物件のレイアウトが異なることは、実は珍しいことではありません。
必ず図面と現地の比較は行うようにしましょう。
特に、収納スペースは増えたり減ったりしているケースが多くあります。

傷、汚れ、カビ(中古の場合)

特に中古物件であれば、傷み具合は詳細にチェックしておかなければなりません。
表面からは見えずらい床下なども、カビが発生したりしていないか必ずよく見るようにしましょう。

住宅の内見・内覧に持っていきたいモノ

効率的に内見・内覧を行うために、次のものは必ず持参しましょう。

スマートフォン(カメラ・懐中電灯・コンパス)

カメラと懐中電灯は必須です。
この両方の機能を備えているのがスマートフォンですので、お持ちの方はしっかりと充電をして、忘れずに持っていきましょう。

物件の図面

実物と異なる部分がないかチェックし、コンセントの位置や気になるポイントなどを直接書き込みます。

メジャー

今持っている家具・家電などが、想定している位置に本当に収まるのか、カーテンの長さはどのくらいか、などを確認するために必要です。
5m~10mのものがあれば十分でしょう。

筆記用具

図面にメモを書き込んだりするために、鉛筆やペンを持っていきます。

スリッパ

物件が定期的に清掃されていなかったりする場合がありますし、他人とスリッパを共用することに抵抗がある方もいらっしゃいますので、そのときは自分でスリッパを用意しましょう。

動きやすい服装

内見のときは、床下などの細かい部分までしっかりチェックすることが望ましいため、多少汚れたりすることも想定しながら、動きやすい服を着ていくようにしましょう。

まとめ

上記の内容をチェックリストにしながら、ぜひ、効率的で抜け漏れのない内見・内覧をしてください。
それでも分からないことや不安な点などは必ず出てきますから、そのときは信頼できる不動産会社の担当者に遠慮なく相談するようにしましょう。
人生最大級の買い物ですから、絶対に後悔のないよう、細部まで妥協せずに確認することが重要です。

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